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バナーラス風物詩(その2)

©Matsumoto Eiichi

笑みがこぼれる沐浴

こんなに多くの人が集まって、みな思い思いの姿で沐浴をしている。ここはバナーラス中心部の沐浴場ダシャーシュヴァメーダ・ガートである。われ先にと争う様子はまったくなく、和気あいあいと聖水を浴びている。あらゆる罪障が流れ去るとかはどうでもいいかのように、嬉しくて笑みがこぼれている。

このガートにやってくるのはほぼ他の州や外国から来る巡礼者たちだ。彼ら、彼女らは、ここにたどり着くまでに結構たいへんな経験をしてきたにちがいない。何日もバスや電車に乗り継ぎ、宿の無いところで夜を明かしたり、ときにはお金を盗まれたり、だまされたり。だからこそ、ガートに着き、ガンジスの水に触れた喜びは、他の何ものにも代え難いのだ。

ダシャは10、アシュヴァメーダは古代インドで最も重要な王権儀礼の名称である。王の代替わりの際などに持ち馬を放置し、隣国に踏み入ったときには、馬を守護してきた軍隊が、相手国に対し領土をよこすか戦闘するかを迫るのである。バナーラスでこのような儀礼が行なわれた確たる記録はないが、ここがアシュヴァメーダ儀礼を10回行ったことに匹敵する最も重要な聖所であることは確かである。

バナーラスの西岸には約6キロにわたって石段の沐浴場が80ほど連なっている。西岸はもともと堅固な地盤の上に石段を造ったため、多くの巡礼たちが安心して沐浴できる場所となった。それでも場所によっては石段の下の地盤が激流にえぐられたり、逆に砂が堆積したりするので、観光客にはなかなか気づかれないが地道な補修作業が行われている。

対岸である東岸は見渡す限りの砂州である。雨季にはそれも濁流にのみこまれてしまう。東岸は不浄の地と思われているが、いかなる聖典にもそのような記述はない。私は昼下がりのまだ暑いときに、船で対岸に渡って誰もいない水辺で沐浴するのが好きだ。そういうとき、古代の風がいまもガンジスの水面(みなも)を吹き渡ってくるように感じられるのである。

文:宮本 久義(Hisayoshi Miyamoto)

写真:松本 榮一(Eiichi Matsumoto)

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更新日:2023.02.01

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