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バナーラス風物詩(その9)

©Matsumoto Eiichi

クリシュナ神の蛇退治

この少年はクリシュナである。牛飼いの友人たちとヤムナー河畔に遊びに来ると、少年たちがその水を飲んで倒れてしまう。そこには千の頭を持つ毒蛇カーリヤがいて、あたりに毒をまき散らしていたのである。怒ったクリシュナはカダンバの樹から水底に飛び込んだ。なかなか現れないクリシュナを人々が心配していると、おもむろに美しい装束に身を包んだクリシュナが大蛇の鎌首に片足をかけ、横笛を吹く姿で河面に浮かんでくる。

この情景が繰り広げられるのはバナーラスのトゥルスィー・ガート。毎年秋も深まったカールティカ月(10月中旬~11月中旬頃)に、岸辺に設けられた仮設舞台と河面で十二、三歳くらいまでの子どもたちによって、クリシュナ神の生涯が毎晩約半月間にわたって演じられる。

普段集まるのは数百人程度だが、「蛇退治」(ナーグ・ナタイヤー)が演じられる白半月(新月から満月に向かう半月)第4日は特別で、数万人の群衆が岸辺を足の踏み場もないほど埋め、また観客を満載した船が百艘近く岸辺を取り巻く。マハーラージャ(旧藩王)も家族と一緒にひときわ大きな船で臨席する。

この祭礼は、ほかの多くの地方では「ラース・リーラー」(情趣あふれる神楽)の名で知られるが、バナーラスでは19世紀初頭から始まった「ラーム・リーラー」(ラーマの神楽)に合わせるように「クリシュナ・リーラー」(クリシュナの神楽)と呼ばれている。1970年代ころ、サンカトモーチャン寺院の当時の管長ヴィールバドラ・ミシュラ師が、バナーラスにクリシュナの祭りが少ないのを案じて自邸のあるトゥルスィー・ガート地区で始めたとも言われている。

バナーラスは言うまでもなくシヴァ神に護られた聖都である。街の中心に「世界の主宰神」という名のヴィシュヴァナート寺院が鎮座し、聖都を巡るパンチャクローシー巡礼路を毎年多くの信徒がシヴァ神を慕い、シヴァ神の恩恵を求めて歩く。しかし同時に、バナーラスは何世紀も前からヴィシュヌ神の聖都でもあることを忘れてはならない。

ヴィシュヌ神の化身のなかでも、とくに愛されているのはラーマとクリシュナで、誕生から幼年期を経て青年として活躍するエピソードはどれをとっても魅力的だ。強力な悪に対して立ち向かってゆく子供たちの活躍には、ハラハラドキドキ、ついつい親心をくすぐられてしまう。このような子供の可愛い振る舞いを前にして、ほぼ壮年期の神話しかないシヴァ神が太刀打ちできるわけがない。

文:宮本 久義(Hisayoshi Miyamoto)

写真:松本 榮一(Eiichi Matsumoto)

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更新日:2023.09.05

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