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インドの神さまは今日も大忙し(その9)

©Matsumoto Eiichi

ラーマは理想の男性像

ヴィシュヌ神は多くの化身を持つが、クリシュナ神と人気を二分しているのが叙事詩『ラーマーヤナ』(ラーマ王の行状記)の主人公であるラーマ神である。『ラーマーヤナ』は数百年のあいだ語り継がれ、現在見られる形を整えたのは紀元後3世紀頃で、作者はヴァールミーキに帰せられる。古典サンスクリット文学のなかで、最初の美文体の文学作品といわれ、聴くも心地よく、朗詠するも陶酔するような珠玉の詩節が紡がれている。内容はヴィシュヌ神の化身ラーマが人間の姿でこの世に出現し、魔王ラーヴァナを打ち破って世界の秩序を回復する物語である。

ラーマ王子の活躍は子供たちにも大人気で、何種類ものマンガのシリーズが出版されている。写真はラーマがスィーターとの結婚を決めるシーンである。ラーマの父であるコーサラ国王ダシャラタは長いあいだ子宝に恵まれなかったが、ようやくのことで3人の妃に4人の王子をもうけることができた。カウサリヤー妃にはラーマ、カイケーイー妃にはバラタ、スミトラー妃にはラクシュマナとシャトルグナの計4人で、それはそれは大事に育てられていた。そこへ聖仙ヴィシュヴァ―ミトラが宮廷を訪れて、野に跋扈している魔族退治にラーマを連れて行きたいと懇請する。

ダシャラタ王は王子がまだ幼いという理由で最初は断っていたが、聖仙が繰り返し訴えるので、最後にはしぶしぶ許可を与えた。ちなみに、そのときラーマは15歳、王は60歳である。聖仙に連れられたラーマと異母弟のラクシュマナは、日ごろの鍛錬の成果を見せるべく勇んで魔族退治に出掛けて行く。その遠征の途中、インド東部ミティラー地方を統治するヴィデーハ国のジャナカ王の宮殿を訪れた。恭しく迎えられた一行は、ジャナカ王に預けられている伝説のシヴァ神の強弓を見せていただきたいと願い出る。

すると王は、喜んでお見せするが、実はいままでこの弓を引くどころか、持ち上げたり、弓弦をつがえた者もおらず、それができた勇者に娘のスィーター王女を嫁がせたい旨を告げた。この場面は「スィーターの自選式」(スヴァヤンヴァラ)、すなわち王女が自ら夫を見定めて結婚する式とも言われているが、実質は父王が設定した課題をクリヤーするという極めてオーソドックスな方法で、1年以上前から何十人もの王族やそのほか腕に覚えのある者たちが挑戦してきたが、ことごとく失敗に終わっていたのだった。

いよいよシヴァ神の強弓がジャナカ王の500人の屈強な兵士たちが牽く車で運ばれてくると、大勢の人が見守るなかで、ラーマは軽々と弓に弓弦を張って引き絞った。するとその弓は大音声とともに真っ二つに折れてしまった。原文では、その音でジャナカ王と聖仙とラーマ兄弟を除く全員が気を失って倒れてしまったと書かれていて、なにかマンガの世界を見ているようだ。

しばらくして意識を取り戻した王宮の人びとの前で、ジャナカ王はラーマの武勇を称え、娘をラーマに嫁がせたいと語る。さあそれからジャナカ王は大忙し。ラーマの故郷アヨーディヤーのダシャラタ王に使者を送り、すぐに使者とともに我がヴィデーハ国に一族郎党引き連れて婚礼の宴にお越しいただくよう懇請し、一世一代の祝宴の準備に取りかかった。誰もが羨む理想の王子ラーマと王女スィーターの婚礼はつつがなく執り行われるのだが、その時は二人の前途に非常なる危難が立ちはだかろうとは、誰も予想だにできなかった。

文:宮本 久義(Hisayoshi Miyamoto)

写真:松本 榮一(Eiichi Matsumoto)

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更新日:2024.09.09

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