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インドの神さまは今日も大忙し(その7)

©Matsumoto Eiichi

ヒンドゥー教で最も可愛らしいジャガンナート神

このたいへん可愛らしい三体の像は、インド東海岸のオディシャー州プリーのジャガンナート寺院に祀られている三神像を模したお土産品である。向って右側のジャガンナート(世界の主)神はクリシュナの別名である。こんなに遠くまでクリシュナ神の信仰は広がっていたのである。真ん中はその妹のスバドラー女神、左側は兄のバララーマ神である。境内にある本物の三神の像は巨大なものだが、家の祭壇に飾れるサイズのものが、このほかにもたくさん売られている。

ジャガンナート神はもともと近郊に住む部族民の柱崇拝だったようだ。そのほかにもシヴァ神信仰や仏教との関係も問題にされるが、現在一般的に説かれている縁起譚は次のようなものである。あるときクリシュナ神の絶大な信徒であったインドラディユムナ王の夢枕に神様ご自身が現われて、自分の像を木から創り出すように命じた。王が木を探していると、一人のブラーフマン(バラモン)が王のもとにやってきて、自分にその仕事を担わせてほしいと訴えた。ただし、製作中は決して覗かないことという条件付きであった。

王は彼に頼んだものの、仕事が進んでいるかどうか気が気でならず、とうとう数日後に作業場の扉を開けてしまった。王が見たのは手足のない製作途中の神像だけで、ブラーフマンはもうそこにはいなかった。王はようやく、そのブラーフマンが建造神ヴィシュヴァカルマーであることに気付いた。悲嘆にくれる王のもとにナーラダ仙が現われ、王に扉を開けるようにさせたのも、手足のないままの像を礼拝するようにさせたのも、これはすべてクリシュナ神の思し召しだという。

毎年6~7月ころに開催されるラタ・ヤートラー(山車の巡行)の祭礼は多くの信徒を集めるインド最大級の祭りである。2015年は神像を新調する儀式があり、7月18日のラタ・ヤートラーでお披露目があるというので、祭りの会場になっている大通りに面した特別席を確保した。早朝5時に行かないと、あとは道路封鎖されるというので、眠い目をこすりながら三基の山車のそばで写真を撮ったりしながら、二階のバルコニーに陣取った。

この年は19年ぶりに像が木から新調されるナバカレーバラという大祭礼に当たり、7時ころには信徒が大勢集まって来た。たいへん蒸し暑い日で、各所でミストを噴霧しているが、あちこちらで悲鳴が上がり、担架を持った救護班が群衆の中を右往左往し、大通り脇に待機している救急車に運び込んでいた。翌日の新聞によれば、1万人の警備員と同数のボランティア、3000人の医師を含む救護班が待機していたが、50代の女性二人が亡くなり、約500人が担架で運ばれ、そのうちの100人が入院したという。

9時近くになって三神が一体ずつ寺院から運び出され、山車に載せられていき、10時ころようやく数百・数千の信徒に綱で引かれた山車が動き出した。かつては神様のご加護を願って、山車の車輪の前に身を投げ出して自死するものもいたという。クリシュナ神への絶大な帰依心がなせるわざである。それにしても、言葉では言い表せないほどの強大な力を秘めたジャガンナート神が、ヒンドゥーの神がみのなかで最も可愛らしい姿をまとっているのはなんとも微笑ましい。

文:宮本 久義(Hisayoshi Miyamoto)

写真:松本 榮一(Eiichi Matsumoto)

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更新日:2024.07.02

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