松本榮一のインド巡礼(その3)

インド西部地震          

インド西部地震は、2001年1月26日、インド西部グジャラート州カッチ県で発生した大地震です。この地震の規模はマグニチュード7.7、震源の深さは約16キロでした。

死者は2万人以上、負傷者は15万人以上、家屋を失った人は、百万人以上と数えられました。

カッチはインド有数の手工芸布の生産地であり、私はこの地震の一か月後に、インド・ハンドローム公社の元総裁のB. B. BASINさんと一緒に、カッチの中心都市ブジに飛びました。

その前日,私たちは、インド駐在の平林大使のご厚意で、大使館内で、カッチの布のバザーを開き、その売り上げを持って、被災した布の職人たちを訪ねました。

このスライド動画は、その時の記録です。

多くの人間国宝級の職人の人々が、涙を流して迎い入れてくれたことを昨日のことのように思い出します。

©Matsumoto Eiichi

 

松本 榮一(Eiichi Matsumoto

写真家、著述家

日本大学芸術学部を中退し、1971年よりインド・ブッダガヤの日本寺の駐在員として滞在。4年後、毎日新聞社英文局の依頼で、全インド仏教遺跡の撮影を開始。同時に、インド各地のチベット難民村を取材する。1981年には初めてチベット・ラサにあるポタラ宮を撮影、以来インドとチベット仏教をテーマに取材を続けている。主な出版、写真集 『印度』全三巻、『西蔵』全三巻、『中國』全三巻(すべて毎日コミニケーションズ)他多数。

更新日:2023.07.13