「文化庁長官表彰」受賞!山田一眞代表幹事業績

2024年12月13日に当サイトでご紹介いたしましたとおり、当ネットワークの山田一眞代表幹事が「令和6年度文化庁長官表彰」を受賞いたしました。

当ネットワークは本年1月28日、山田代表幹事の功績と栄誉を称え、ホテル東京ガーデンパレスにおいて祝賀会を催しました。その折、荒木重雄先生(当ネットワーク幹事、元桜美林大学教授)より披露された山田代表幹事の業績概要をここに掲載させていただきます。

この度の長官表彰において、山田代表幹事が日印文化交流に関わる分野での唯一の選出となりましたことに、当ネットワークの今後の活動において大変意義深いものを感ずると同時に、殊に科学技術の驚くべき進展にともなう文明の急速な変化に鑑み、当ネットワークが理念とする、社会の質にコミットする文化の振興に向け、一層力を尽くすべき責務を感じております。

どうぞ今後とも、みなさまのお力添えを切にお願い申し上げる次第です。

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山田一眞先生は、昨年12月17日、「令和6年度文化庁長官表彰」をお受けになりました。まことにおめでとうございます。

文化庁長官は、山田先生の、全日本宗教連盟評議員、全日本仏教会理事、国際仏教興隆協会理事長、東京都仏教連合会会長などのご経歴を挙げ、我が国の宗教行政に多大な貢献を果たされたこと、および、宗教を通した社会福祉活動、国際文化交流活動に尽力されたことを、功績として称えております。

まことに当を得た表彰でありまして、この表彰の背後には、先生の歩みと重なる、「日本の戦後の仏教の歩み」という、たいそう重く大きなものが存在していることを感じます。

先生は、ご事情から、14歳で得度され、高野山に登られまして、復員してきた特攻兵士などとともに修行をされるという、稀有な環境で、仏教者としての一歩を踏み出されました。

戦後の混乱が続くなかで、大正大学の碩学や、哲学僧・友松円諦師などの薫陶を受けつつ、新時代のあるべき仏教を模索され、そうした青年期の思索と実践から掴み取られたのが、「社会の状況を仏教の教えに照らして問い直し、そこから、人の生き方、社会のあり方、文化のあり方を、社会に実践的に提示する」ことでありました。

これが、先生の原点であろうと思われます。

そして、このテーマを生涯に亙って貫かれ、戦後仏教界のさまざまな課題と向き合いながら、仏教界のみならず、地域で、全国で、国際舞台で、多様な形で展開されたのが、先生の多岐に亘る、膨大な量の活動であり、文化庁長官が讃える諸活動であったと思います。

私たちにかかわりの深い国際交流活動について、一言申しますと、たんなる交流ではなく、いまだ独立後の混乱が収まらぬバングラデシュでの仏教徒支援や、ベトナム戦争以来の混乱が続くカンボジアでの難民救援の活動、また、文革の傷跡癒えぬ中国仏教界との密度の濃い交流などは、インド山日本寺を軸としたインドでの交流と併せ、「人間の尊厳と真の豊かさ」を相手国の人たちとともに求めようと志す、「山田一眞流・国際交流」の面目躍如たるものでありまして、それこそがまた、この日印文化交流ネットワークが引き継ぐべき精神であろうと思われます。

ということを申し添えまして、山田一眞先生の文化庁長官表彰をお祝いいたします。まことにおめでとうございました。

[2025.1.28 荒木重雄]

更新日:2025.02.21