いよいよ始まる松本榮一さんのギャラリー新連載「ラージャスターン物語」

2026年7月から写真家・松本栄一さんのギャラリー新連載「ラージャスターン物語」が始まります。

松本さんは驚くほど多くの引き出しを持っています。中国ではチベット自治区ラサの天空に浮かぶようなポタラ宮や荘厳なカイラース山をシャッターに収め、東北地方(旧満州)で撮った写真は今では貴重な写真ばかりです。カンボジアのアンコールワットとそれに関連するフランス・パリのギメ東洋美術館のコレクション写真は学術的にも優れた業績になっています。インドの聖地バナーラス(ヴァーラーナスィー)には長期間滞在して、インドの人びとの日常生活から儀礼・巡礼・祭礼にいたるまでを切り取ってきました。

そして、いよいよ松本さんらしさが横溢しているラージャスターンの王族たちの写真&エッセイのシリーズが、これから12回にわたってわたしたちを楽しませてくれることになりました。松本さんらしさが溢れていると言ったのは、青年時代の松本さんではなく、酸いも甘いも知り抜いた大人になってから通いつめたラージャスターンの写真だからです。それだからこそ、藩王やその家族たちは松本さんのカメラの前で胸襟を開いて、それぞれの経験を話してくれたのだと思います。

1947年のイギリス植民地からの独立後、藩王の地位が失われた彼らがどのように新たな時代を生きてきたか、松本さんの「ラージャスターン物語」を通して、王族たちの栄枯盛衰の歴史に思いを馳せていただければ幸いです。  宮本 久義(2026年6月10日)

更新日:2026.06.11