菩薩像
ガンダーラ様式の菩薩坐像。
武人の服装でどっしりと座った姿が、この時代の武人の風俗をよく表している。
ガンダーラ様式の仏像は、知られているようにギリシャのヘレニズムの影響を受けて成立した美術で、端正で写実的な美しさがその特徴である。
ほぼ同時代に成立したマトゥーラ様式とは明らかに違い、アレキサンダーのインド征服、セレウコスのインド統治の時代の影響を受けているとも言えると思う。(カルカッタ・インド博物館蔵)
松本 榮一(Eiichi Matsumoto)
写真家、著述家
日本大学芸術学部を中退し、1971年よりインド・ブッダガヤの日本寺の駐在員として滞在。4年後、毎日新聞社英文局の依頼で、全インド仏教遺跡の撮影を開始。同時に、インド各地のチベット難民村を取材する。1981年には初めてチベット・ラサにあるポタラ宮を撮影、以来インドとチベット仏教をテーマに取材を続けている。主な出版、写真集 『印度』全三巻、『西蔵』全三巻、『中國』全三巻(すべて毎日コミニケーションズ)他多数
更新日:2020.02.27