花の舞う婚礼―タミル・ナドゥ州・カーニャクマリ
南インド、トリヴァンドラム空港に降り立った後、目指した場所はインド最南端-カーニャクマリだった。インド洋に突き出たこの土地はアラビア海とベンガル湾を分け隔てている場所でもあり、その為、美しい朝日と夕日両方拝めると言う大変珍しい土地である。
今回私がこの地を訪れたのは、朝日や夕日を拝む為ではなく大切な友人の結婚式に参加する為であった。
式は三日間行われ初日はセレモニー的なもので主に親戚のみ集まって執り行われ、最終日は屋外でのパーティスタイルで食事やダンスを楽しむというものだった。
重要だったのは二日目で、休憩を挟みつつ朝と夜に式が行われた。この日はヒンズー教の僧侶が現れ、火を焚き婚礼の儀を執り行い、女性が結婚している証として付けている赤い粉のシンドゥールと呼ばれるものを額につけるという儀式なども執り行われた。
一通り式が終わると最後はみなで新郎新婦に花を捧げた。
会場は沢山の花とその豊潤な匂いで満ち溢れこれからの二人を祝福した。
山崎 真(Shin Yamasaki)
写真家
1974年長崎市生まれ
大学卒業後 北米、オランダに渡航。現地に滞在しながら周辺各国を周る。
20代後半に1年3ヶ月アジアを旅し、うち4ヶ月インドに滞在。
2014年から月刊誌「在家佛教」の表紙及び表紙の話を3年間連載し写真と文章を通してアジアと関わり続けている。
ホームページ http://www.shinyamasaki.com
更新日:2017.11.28