スジャータ村はいずこへ―ビハール州・ブッダガヤ
インド北部、ブッダガヤでは面白い日本人旅行者に出会った。
日本では指圧師として働いていたのだが、或る日突然仕事を辞め、デリー行きのチケットを購入してインドにやって来たのだと言う。彼はよく「インドに呼ばれたんですよねぇ。。」と言っていた。
そんな彼と或る日、スジャータ村へ行こうと事になった。スジャータ村とはお釈迦様が山の中で6年間修行し、衰弱した身体で村にやって来た際、スジャータという娘さんがお釈迦様に乳粥を与えたところ体力が回復し、その後お釈迦様がブッダガヤの地で悟りを開いたという逸話に由来している村である。
さて、我々は出発したはいいものの地図を持っておらず、いきあたりばったり。その為、とある村に辿り着いたのだが、どうやらそこがスジャータ村かどうかよく分からない。そして村人達に尋ねても英語を解さないのかいまいち要領を得ない。
結論から言うと我々が辿り着いたところはスジャータ村ではなかったようなのだが、木陰で休んでいたり、村の中を歩いているとどこからともなく人々が沢山集まり始め、みんなに撮影をせがまれて一種の撮影会となった。
村に辿り着けないのは残念であったが、沢山の人々と出会い-それはそれでいい思い出となった。
山崎 真(Shin Yamasaki)
写真家
1974年長崎市生まれ
大学卒業後 北米、オランダに渡航。現地に滞在しながら周辺各国を周る。
20代後半に1年3ヶ月アジアを旅し、うち4ヶ月インドに滞在。
2014年から月刊誌「在家佛教」の表紙及び表紙の話を3年間連載し写真と文章を通してアジアと関わり続けている。
ホームページ http://www.shinyamasaki.com
更新日:2018.01.15