写真の中の彼等―インディラ・ガンディー国際空港・デリー
これまでアジアやヨーロッパ、そして中米など旅してきたが、これほど分かりやすい-と言うより、入り口が判別し易いトイレに出会ったのは初めてである。
例えば、オランダなんかに行くとトイレの入り口に男性用は”HEREN”と記載があり、ヘレンなんて見ると女性の名前のようで、ついつい女性用の方に足が向いてしまいそうな時もある。因みに言うと女性用は、”DAMES”で、これも何だか男性用のような気がしてしまいそうで、慣れるまでは入り口で戸惑ってしまう事、しばしである。
中国の片田舎に行くと入り口には「男」、「女」なんて記載があったりするが、これは日本人には分かり易いが欧米の人なら戸惑うところである。
その点、このデリーのトイレは一目瞭然、間違えようのない入り口である。
そしてよくよく見るとそれぞれの写真の中の男女はラジャスターン様式の正装をしており、とても華やかである。
写真を撮ろうとするとタイミングよく、中に居た清掃係の男性と女性それぞれが顔を覗かせ、あたかも写真の中の彼らが実際に登場してくれたかのようであった。
このトイレ、デリーの空港にあるので、訪れる機会がある方はぜひ探してみてください。
山崎 真(Shin Yamasaki)
写真家
1974年長崎市生まれ
大学卒業後 北米、オランダに渡航。現地に滞在しながら周辺各国を周る。
20代後半に1年3ヶ月アジアを旅し、うち4ヶ月インドに滞在。
2014年から月刊誌「在家佛教」の表紙及び表紙の話を3年間連載し写真と文章を通してアジアと関わり続けている。
ホームページ http://www.shinyamasaki.com
更新日:2018.02.14